広がる“利用格差”、どうする介護サービスの整備

今後20年間で、都市部では介護サービスを利用する高齢者の数が倍以上に増えるところもあるのに、地方ではほとんど増えない。この“利用格差”に対応するには、介護サービスの整備をどう進めるべきか―。13日の社会保障審議会介護保険部会では、介護サービスの整備をテーマとした議論が行われた。委員からは、特に働き手やサービスの確保が難しい中山間地域などでは、少ない人員でも多様なサービスを提供できるよう、制度を柔軟に運用できるようにすべきとの意見が出た。一方、高齢者人口が増え続けることから特別養護老人ホーム特養)などの整備が促進されている都市部については「ハコモノを造り過ぎるだけではいけない」「まずは人材確保を」などの声が上がった。

この日、厚生労働省は、2040年までの介護サービス利用者数の推計値を示した=図=。データでは、18年と比べて、ほとんど利用者数が増加しない自治体がある一方、都市部などでは、その数が倍以上になった。



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都市部での介護ニーズの増大については、既に公用地の事業者への貸与や優先的売却、民有地のマッチング事業、既存の公共施設の活用などの対策が講じられている。

こうした将来予測と実情を踏まえ、厚労省は、今後の介護サービス基盤に関し、次のような論点を示した。

・都市部、地方部の課題に応じたサービス基盤の整備手法
介護離職をなくすために政府が整備を促進する「介護離職ゼロサービス」(※注)と、今後のサービス基盤整備の関係


介護保険部会)

■「サービス基盤より人材確保」
厚労省の論点提示を受けた議論では、都市部では、サービス基盤を整備する以上に、人材確保に力を入れるべきとする意見が相次いだ。また、「介護離職ゼロサービス」に限定せず、地域密着型サービス有料老人ホームなども、地域の実情に応じ、バランスよく整備する必要があるとの指摘もあった。

一方、地方については、限られた人員で多様なサービスを提供できるよう、複数のサービスを適切に組み合わせるなど、より柔軟な制度運用を実現する必要があるとする意見が出た。

認知症サポーターの積極活用求める声も
この日は、認知症施策の推進も議題として取り上げられた。委員からは既に約1164万人に達した認知症サポーターを積極的に活用するための仕組みの導入を求める声が相次いだ。

注:特養介護老人保健施設ケアハウス 小規模多機能型居宅介護 、 定期巡回 ・ 随時対応型訪問介護看護看護小規模多機能型居宅介護 認知症グループホーム、 サービス付き高齢者向け住宅

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