死を意識し、人生の最期を迎えるためのさまざまな準備などに取り組む終活。最近、20代から30代の間で、終活への意識が高まっているとする調査結果を楽天インサイト(東京都世田谷区)が公表した。
楽天インサイトでは、4月10日から11日までの間。全国の20代から60代の男女1000人を対象に終活に関するアンケート調査を実施した。
終活する意思があるかどうかを質問したところ、40.3%の人が「ある」と回答。「いいえ」と答えた人(14.7%)を大きく上回った。「分からない」は45.0%だった。
この結果を年代別で見たところ、終活する意思があると答えた人の割合が最も高かったのは30代の46.0%。次いで高かったのは60歳代の43.2%だった。以下は、50代(39.6%)、20代(37.6%)、40代(35.4%)となった。
昨年と、30代では9ポイント余り、20代では6ポイント余り上昇していた一方、他の世代では、そこまで大きな増減はなかった=表=。
この結果について楽天インサイトでは、終活という言葉の認知度はそれほど高まっているわけではない一方、終活に取り組みたいという理由は、より具体的になっている点を注目。「若い世代が終活という言葉だけでなく、その具体的な内容に目を向け始めたことが数字として表れているのではないか」と指摘している。
■「墓はない」は半数、持っていても「墓じまい」を考えている人は2割
また、現在管理している墓の種類を尋ねたところ、最も多かったのは「一般墓」(41.0%)、次いで多かったのは、「持っていない/管理していない」(40.0%)だった。永代供養墓や納骨堂、共同墓などまで含めても、墓を管理している人は50%だった=グラフ=。
何らかの墓を管理している人に、現在の墓を撤去し、遺骨を他の墓地に移すなどの「墓じまい」を考えているかどうかを尋ねたところ、「考えている」と答えた人は22.2%いた。
「墓じまい」を考えている人に理由を尋ねた質問では、「子供や家族に墓の面倒をかけたくない」や「墓参りがほとんできない」といった答えが多かったという。