厚生労働省は、有料老人ホームの入居者に対しては、毎日1回以上の安否確認が必要とする通知を自治体に発出した。先月、兵庫県明石市の有料老人ホームで、入居者が死後十数日経過した状態で見つかったことを踏まえての通知。
通知では、「有料老人ホームにおいて、入居者の心身の健康を保持し、その生活の安定を図る観点から、入居者への安否確認等は当然行われるべきもの」と指摘。明石市で発生した事案については「誠に遺憾」とした。
その上で、同様の事案が発生することを防ぐため、入居者が希望しない場合でも、毎日1回以上、安否確認などを実施することが必要としている。その具体的な方法としては、訪問や電話、食事サービスの提供時の確認に加え、居住部分内での入居者の動きや体の様子を把握できる機器を活用する方法などを挙げた。厚労省では、自治体に対し、この通知の内容を有料老人ホームの設置者に周知するよう呼び掛けている。