ユニ・チャーム株式会社は、高齢化に伴う「外出不安」や「認知機能の低下」といった問題の改善につながるきっかけをさぐるため、「尿もれ不安をかかえる高齢者とペット(犬)」に関する意識調査を実施した。
2016年5月に同社が尿もれ経験者を対象に行った調査から、尿もれは気持ちの落ち込みを引き起こし、2人に1人が日常生活への影響を感じていることを確認。なかでも60・70代では、4人に1人以上が週5日以上「家から出ない」と回答し、閉じこもりや、筋力の衰え、心身への影響、認知機能低下のリスクを高めることが明らかとなった。
そこで、外出のきっかけや外出を継続する目的の1つとして「ペットとの共生」を想定し、尿もれ不安がある50歳以上の男女163人(犬飼育者108人)を対象に意識調査を行った。
その結果、ペットを飼育している人では79%が「外出頻度が週3回以上」と回答し、非飼育者に比べて12%高かった。ペットを飼うことで、「家族やそれ以外の人と会話が増える」は92%、「対人関係が増え社交的になった」は78%が回答した。
また、ペットを飼育している人の90%が「ペットを世話することは、老化予防や認知機能の低下抑制に効果がある」と回答し、ペットの飼育に伴うこととして、86%が「外出・運動」、69%が「会話」、36%が「ペット(犬)とのふれあい」が老化予防や認知機能の低下抑制に効果的と回答した。
これらの結果から、ペット(犬)との暮らしは、社交的な生活リズムをつくり、老化予防や認知機能低下の抑制につながる可能性を示唆し、尿もれ不安が増える高齢期の健康長寿への好影響が考えられる、とまとめている。
◎ユニ・チャーム ニュースリリース
http://www.unicharm.co.jp/company/news/2017/1205796_3926.html