矢野経済研究所では、2016年7~9 月、給食サービス事業者、在宅配食サービス事業者、加工食品メーカーを対象に国内の介護食市場の調査を実施した。(調査方法:矢野経済研究所専門研究員による直接面談、電話等によるヒアリング、ならびに文献調査併用)
本調査によると、2015 年度の国内の介護食市場規模は、加工食品(メーカー出荷金額ベース)が前年度比103.7%の991 億円、調理品(末端売上高ベース)が前年度比101.6%の4,942 億円となった。高齢化を背景に、介護食の利用者は増加傾向にあり、ここ数年、市場規模は順調に拡大していることがわかった。
また、介護食(加工食品)の咀嚼困難者食には、大きく分けて 「やわらか食(きざみ食)」と「ブレンダー食(ミキサー食)」の2 種類があり、前者がより健常高齢者の食事メニューに近く、後者がより介護度の高い高齢者の方向けメニューとなっている。咀嚼困難者食は、病院、高齢者施設向けに病院向け食品問屋ルート等から販売されていたが、近年では一般市販ルートへ徐々にシフトしている傾向にあることもわかった。
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◎矢野経済研究所 介護食市場に関する調査を実施(2016年)
http://www.yano.co.jp/press/pdf/1602.pdf