公文教育研究会は、5月24日、「認知症に関する意識や実態調査」結果を発表した。
調査は、2016年3月16日から18日までの期間、20歳~69歳の男女1,000名を対象にインターネットで行われ、認知症の知識が幅広い世代に共有されていることがうかがえる結果となった。
老後についての設問で、「自身の老後に対する不安」について訊ねたところ、68.4%が「感じている」と回答。具体的には、「経済的な不安」が52.4%、「病気への不安」が43.9%で、「認知症への不安」は24.5%が回答した。
「認知症について知っていること」を訊ねたところ、「徘徊の症状がある」「記憶障害を起こす」は8割以上が「知っている」と回答した。治療や療法に関しては、「病気の進行とともに徐々に症状も進行、現状は進行を遅くする方法しかない」「認知症を治癒する方法はまだ見つかっていない」ことをそれぞれ7割以上が「知っている」と回答した。
認知症に関する不安では、59.8%が自分自身の認知症に「不安を感じる」と回答。「認知症を発症した時に、誰にサポートを受けたいか」という質問では、「高齢者介護施設」の45.8%が最も多く、次いで「高齢者サービスのある住宅」が35.4%、「配偶者」が33.7%、「ホームヘルパー」が30.8%、「子ども」が23.8%と続き、在宅より施設を選ぶ人が多かった。
認知症の各種療法(薬物療法・生活習慣改善法・回想療法・音楽療法・芸術療法・学習療法)について説明し、「知っている認知症の治療や進行を抑える療法」について訊ねたところ、認知が高かったのは「薬物療法」60.1%、「生活習慣改善療法」56.0%、「学習療法」55.0%だった。認知症になった際に受けたい療法では、「学習療法」が37.9%で最も多く、「取り組みやすい」「身近な」「わかりやすい」とのイメージをあげる人が多かった。
◎公文教育研究会 調査・研究・アンケート
http://www.kumon.ne.jp/kumonnow/topics/vol152/