日本介護福祉士会は、2月10日、フジテレビの月9ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」について、「ドラマの設定や場面が介護職の人材確保に影響を及ぼす」として、意見書を提出した。
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きっかけは、日本介護福祉士会に届いた、視聴者からのメールだ。
メールには、「主人公が、24時間勤務や月収14万円という条件のもと介護施設に勤務し、上司やオーナーからハラスメントまがいの仕打ちをされている。本当にそのような環境なのか。そうであるならば、身内が目指している介護の資格取得をやめさせようと思っている」といったことが書かれていた。
日本介護福祉士会はこれに対し、「多くのマスコミが介護や介護職に関してかなり偏った情報を流している」と指摘。介護の質が悪く、職員の処遇もよくない事業所が一部にあることは認めつつ、すべての事業所がそうであるわけではないと説明。そのうえで、入職する際には、職員の処遇や労働環境などをよく確認するよう促した。
日本介護福祉士会はフジテレビに対し、メールの全文を示して「影響の大きさを考えてほしい」と要請。国を挙げて介護人材の確保・育成に取り組んでいる実情にも触れ、「この仕事に真剣に取組み、一生をかけている人間もいることを忘れないでください」と締めくくった。
◎日本介護福祉士会 意見書
https://www.jaccw-carewel.net/jaccw_info_file/topics/416/ikensyo.pdf