他院の処方内容を「明らかにおかしい」と思ったことがある医師は7割を超えることが、医療情報サイトなどを運営するQLifeの調べにより、11月25日、明らかになった。
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患者は高齢になるほど様々な疾患を抱えることが多く、複数の病院で薬を処方されることが少なくない。かかりつけ薬局があれば、薬剤師が薬の成分の重複や相互作用によるリスクに気づくことはできるが、薬を切る検討をするのは、総合的に診療するかかりつけ医に委ねられているのが現状だ。
ところがQLifeの調査によると、74%の医師は、他院の処方内容を「明らかにおかしい」と思ったことがあるにもかかわらず、76%の医師は処方医に対して疑義照会・意見・相談を「全くしない」ことがわかった。
疑義照会・意見・相談をしない理由は、「他院の医師に失礼」「田舎なので関係をこじらせたくない」「医療訴訟の原因になりたくない」「相手に気を使う」など、相手への遠慮やトラブル回避の思いが根底にあるようだ。
ただ、なかには「他院の処方薬をやめてこちらの処方薬を服用してもらう」「患者の認識が間違っている可能性が否定できないため、患者自身に当該医師に確認をしてもらう」などの理由もあった。
処方された薬が適切かどうかは、一般の人間には判断できない。かかりつけ薬局をつくったり、医師と十分にコミュニケーションを図るなどして、薬に対する意識を高めることが自衛につながりそうだ。
◎QLife トレンド変化の最前線
http://www.qlifepro.com/special/2015/11/25/survey-of-the-doubt-queries-from-doctor-to-doctor/