国や自治体の認知症施策として、6割以上の人が「認知症の人が利用できる介護施設の充実」を求めていることが、内閣府の行った世論調査より明らかになった。
調査によると、自分が認知症になったときの暮らし方について、「今まで暮らしてきた地域で生活していきたい」と答えた人は43.7%、「介護施設で必要なサポートを利用しながら暮らしたい」と答えた人は47.7%で、自宅と施設がほぼ二分する結果となった。
介護施設での暮らしを希望した人は、「身の回りのことができなくなってしまう」「周りの人に迷惑をかけてしまう」ことがその理由としてあげられている。
また74.9%の人が、自分が認知症になったら「家族に身体的・精神的負担をかけるのではないか」と不安に感じていることがわかった。
一方、家族が認知症になった場合には、「ストレスや精神的負担の大きさ」(62.5%)を心配する人が多かった。
国や自治体に求める認知症施策については、「認知症の人が利用できる介護施設の充実」(62.2%)のほか、「できるだけ早い段階から、医療・介護などのサポートを利用できる仕組みづくり」(61.2%)や「家族の身体的・精神的負担を減らす取り組み」(60.3%)を求める声が多かった。
◎内閣府 「認知症に関する世論調査」の概要
http://survey.gov-online.go.jp/tokubetu/h27/h27-ninchisho.pdf