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自宅の残薬問題、医師はどう考えているのか調査実施―メドピア

医師専用コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピアは、会員医師に対して「残薬」に関する調査を行い、6月1日、その結果を公表した。調査には163名の会員医師が回答した。

調査では、約6割の医師が、病気の原因が不明なときに薬を処方した経験があると回答した。原因不明の発熱や痛みに対する対症療法として、薬を出すことが多いという。

複数の診療科による処方や、数種類もの薬剤が処方されることについても、約6割の医師が不安を感じることがあると答えた。
患者が薬手帳を持っておらず、他院で出されている内服薬などが不明なのに「今日どうしても薬が欲しい」と訴えるケースや、他院で処方されている高リスクの薬剤名を本人が覚えていないケースなど、患者の管理の甘さゆえに、処方に不安を覚えるケースが多いようだ。

一方で、「薬を出さない医師は患者うけが悪い」と感じている医師も6割に達することがわかった。
診察よりも、薬をもらうことが目的となっている患者が多いことが一因のようだ。「安全という何より大事なことを重視しての対処なのに（40代、整形外科）」、薬を出さないと「何もしてもらえなかった」ととらえたたり、「よそでもらう」と公言する患者もいるようである。

大量の「残薬」が起こる原因については、院外薬局が機能せず、他院の処方が不明であることが理由の1つとしてあげられる。しかしそのほかにも、患者の自己判断による服薬調節や、認知機能の低下による飲み忘れなど、その原因は多岐にわたるようだ。また、服用しなくてもいい薬を大量に処方する医院もなかには存在するという。

薬の転売や服薬量の自己調節、副作用の抑えるための追加処方、経営上の過剰処方など、残薬につながる原因は枚挙に暇がない。これらを防止するには、他院の処方も含めて一元管理できるシステムを構築することが必要だ。それに加え、薬を出すことで問題を図ろうとする医師と患者の意識も変えていくことが求められる。

◎メドピア
https://medpeer.co.jp/