地域のコミュニティサロンに頻繁に参加する高齢者は、そうでない人よりも要介護認定を受けるリスクが低いことが、日本老年学的評価研究(JAGES)プロジェクトにより、4月15日、明らかになった。
愛知県武豊町では、2007年5月より、生活機能が自立した高齢者が集い、会話や体操などを行う「憩いのサロン」を設置している。
JAGESプロジェクトでは、このサロン開設前後の参加者の状況を5年間追跡し、サロンに通う頻度と要介護認定を受けるリスクについて検証を行った。すると、サロンに頻繁に参加していた高齢者は、そうでない人と比べて要介護認定を受けるリスクは半分に抑えられたという。
検証にあたっては、「健康な人ほどサロンに参加でき、健康が増進した」という結果にならないよう、参加者と非参加者におけるサロン開設前の健康状態の偏りは極力抑えて比較されていた。
研究者は、今後、他自治体のデータの検証や予防効果の大きい活動内容を明らかにする研究が必要であるとしつつも、まちにコミュニティサロンを設置すると、要介護認定率が半減する可能性があると指摘している。
◎日本老年学的評価研究(JAGES)
http://www.jages.net/