骨粗鬆症による骨折を経験した女性のうち、2人に1人は「骨折したことにすぐに気付かなかった」と回答していることが、1月23日、日本イーライリリーの行った調査により明らかになった。
同社は、骨粗鬆症と診断された60歳以上の女性515名を対象に、骨粗鬆症に対する意識・実態調査を実施。
それによると、75.9%が「骨折によって寝たきりになってしまうことへ不安」を抱えていることがわかった。
また4人に1人が実際に骨粗鬆症による骨折経験があり、そのうち2人に1人は「骨折したとすぐに気づかなかった」という。
医療機関を受診する前に、背中の曲がりがあったかどうかを聞くと、20.0%の人が「あった」と回答。さらに、自分で気付いた人よりも、家族や友人に指摘されて初めて自覚するケースのほうが多いことが明らかになった。
身長の縮みは79.0%の人が自覚しており、「1㎝以上2㎝未満」縮んだと答えた人の割合が41.0%で最も多かった。
「骨粗鬆症で医療施設を受診する前に腰痛があったか」という質問では、60.8%の人が「あった」「どちらかといえばあった」と回答した。しかしそのうちのほぼ半数は、整形外科などの専門医を受診していなかった。
また、骨粗鬆症を疑って医療機関を受診した人はわずか14.2%であった。
現在、日本の骨粗鬆症推計患者数は約1,280万人といわれるが、自覚症状がなく気づかない場合も多く、実際に治療を受けている患者数は200万人程度にとどまる。骨粗鬆症患者は、一度骨折すると、次の骨折を引き起こすリスクが高まり、寝たきりの主要な原因でもあることから、早期発見・治療が重要だ。
◎日本イーライリリー
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