カルピスの発酵応用研究所は、愛媛大学との共同研究により、乳酸菌飲料<希釈タイプ>の継続的な飲用が高齢者のQOLを向上させるという研究成果を、11月5日~7日に開催された第73回日本公衆衛生学会総会で発表した。
研究では、平均年齢71.4歳の男女118名に対して、希釈タイプの乳酸菌飲料30mL(希釈時150mL)を1日1杯、自身で希釈して8週間継続飲用させ、非飲用期間と比べて心の健康等の主観的なQOLに与える影響について検討された。
その結果、飲用期間における健康関連QOL尺度「SF-8」における評価項目「全体的健康感」「日常役割機能(精神)」「心の健康」はいずれも上昇し、体調アンケート(便秘の症状など)においても有意な改善が認められたという。
この結果について、研究に協力した順天堂大学の谷川 武教授(前愛媛大学教授)は、「おいしさや栄養・機能性成分の摂取による効果だけでなく、日々の目的意識を持つこと、および、希釈タイプの乳酸菌飲料の特徴である毎日自分で飲料を希釈調製するルーティンワークを持つことなど、複数の因子が寄与が考えられる」とコメントしている。