<意識調査>「健康寿命」6割以上が「知らない」と回答――民間調査

株式会社ファンケルは、10月31日、健康寿命とそのための対策に関するアンケート調査の結果を発表した。

健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義され、介護などを必要とせずに自立して健康に暮らせる期間を指す。2000年にWHO(世界保健機関)が健康寿命を提唱して以来注目を集め、日本においても安倍内閣の「成長戦略」の中に「健康寿命の延伸」という項目が盛り込まれた。

同社では「健康寿命」と「健康寿命」と密接な関係を持つ「血管の健康」に着目し、中高年世代の意識を探るため、40代~70代の男女1000名を対象にアンケート調査を実施。
アンケートの結果から、「健康寿命」や「介護が必要になる可能性」についての認識は総じて甘く、回答者が信じる「自分は死ぬまで元気」を実現するためには、適切な情報を得て生活習慣を改めるなどの努力が必要だが、血管を詰まらせないためのコレステロールなどの知識は豊富とはいえず、情報感度を高めることの重要性も明らかになった。

【調査概要】
■調査対象:全国各地40~70代の男女(各125名)、回答者数1000名
■調査期間:月27日~10月7日
■方法:Webによるアンケート

【調査結果の概要】
■ 「健康寿命」についての認知しているのは6割強
健康寿命」という言葉の認知度を確認したところ、62.4%の人が「知らない」と回答。男女別では、女性の方が8.4ポイント認知度が高かった。
また、介護経験の有無で見ると介護経験のある人の方が15.2ポイント認知度が高かった。自身で介護を行った経験について質問したところ、女性の方が10.6ポイント経験率が高く、男性の介護に対する関与度も低いこともわかった。
今年6月に発表された、安倍首相の成長戦略において「健康寿命の延伸」という項目があることを知っているか質問したところ、「知らない人」が63.3%、「知っている人」(「聞いたことはある」「内容まで知っている」の合計)は36.7%で、「健康寿命」の認知度とほぼ一致。「内容まで知っている人」は1.9%とほとんどいなかった。

自分自身の健康寿命についての意識を聞いたところ、健康寿命を「伸ばしたい」と考える人(「可能な限り延ばしたい」「出来れば延ばしたい」の合計)は62.5%。しかし、「可能な限り延ばしたい」という強い希望を持つ人は25.9%にとどまり、積極派はそれほど多くないことがわかった。その中で介護経験のある人は70.3%が「延ばしたい」と回答し、介護経験有無で10.4ポイントの差があった。

■家族の負担を心配し、介護を死よりも恐れる人も

自身が「介護が必要な状態になること」について聞いたところ、2位以下を圧倒的に引き離して1位になったのは「家族など周りの人に迷惑をかけたくない」。この回答から、自分自身のことよりも強く、「家族の負担になることを避けたい」と考えていることがわかる。
また、同じ質問にて、36.1%の人が「介護状態になるくらいなら生きていたくない」と答えており、健康寿命を「可能な限り延ばしたい」と答えた人の25.9%を上回った。この結果から、自分が介護を受ける可能性に対する意識の甘さが潜んでいるのではないかと考えらる。

■約6割が「寿命」と「健康寿命」を同年と回答

自分自身の「寿命」と「健康寿命」について何歳と考えるか、それぞれの予想を聞いたところ、『自分で考える「寿命」』は、男性で78.2歳(回答者平均)という結果となり、日本人男性の「平均寿命」の79.6歳とほぼ近い予想となった。また、女性の『自分で考える「寿命」』は、平均79.8歳(回答者平均)で、日本人女性の「平均寿命」86.3歳対し6.5年短かかった。
一方、『自分で考える「健康寿命」』は、男性が76.4歳、女性が77.8歳と、男女ともに『自分で考える「寿命」』と約2年しか変わらなかった。しかし、実際の日本人の「平均寿命」と「健康寿命」の差は、男性で9.1年、女性で12.7年で、『自分で考える「健康寿命」』は、非常に楽観的な見積もりといえる。

さらに、男女とも、「寿命」と「健康寿命」はほぼ変わらないと捉えており、60.4%もの人が「寿命」と「健康寿命」を同年だと回答した。このことから、「介護状態になるくらいなら生きていたくない」と答える人が36.1%もいる一方で、「健康寿命を可能な限り延ばしたい」と思っている人が25.9%にとどまったのは(、そもそも『自分の「寿命」と「健康寿命」の間に差はない』と、多くの人が思い込んでいるのが大きな理由と推測できる。

■ 血管を鍛えるのために重要なコレステロールについての知識は不足気味

健康寿命」を延ばすために、鍛えられるなら鍛えたいと考える体の部分を聞いたところ、1位「脳」、2位「血管」、3位「筋肉」という結果で、それぞれ過半数を超えた。「筋肉」の衰えを防ぐためのトレーニングは昔から言われていることで、「脳トレーニング」も近年一気に広まっている。これら2つに比べ実態のつかみにくい「血管」についても「健康寿命」を延ばすのに重要な部位であるという認識は高いと推測できる。

血管を詰まらせないために重要となるコレステロールについてどの程度の情報が知られているのか訊ねたところ、1位は「コレステロールが高いと血管疾患になりやすい」29.8%、2位は、「LDLコレステロールを下げなければいけない」で23.4%、3位は「総コレステロールをとにかく減らさなければいけない」で22.6%だった。これらの知識は古くから知られているものだが、「総コレステロールを減らす」ことは、現在では一概にそうとは言えないという議論がある。
一方、4位以下の「コレステロールのバランスをとる」、「HDLコレステロールを上げる」「nonHDLコレステロールを下げる」などは、現在主流になりつつあるコレステロールについての新しい常識だが、「コレステロールのバランスをとる」が17.3%、それ以外の知識については10%以下の認知度で、最新の知識を身につけている人はまだ少ないことがわかった。

◎ファンケル株式会社
http://www.fancl.jp/index.html

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