中央法規出版は、9月1日、『介護家族を支える電話相談ハンドブック―家族のこころの声を聴く60の相談事例』を発行した。
著者は社会福祉法人浴風会(東京都杉並区)の介護支え合い電話相談室室長で、長年、介護家族の相談業務に携わってきた角田とよ子氏。
これまでに同相談室に寄せられた延べ5万件以上の相談事例をもとに、介護家族の電話相談を受ける「キホン」をまとめた。
第1部は、相談の状況、家族のニーズを整理し、電話相談の基礎知識と技術を解説。
第2部は、60の相談事例を6つのテーマに分類し、ポイント、対応方法、留意点をわかりやすく整理した。
見開き(2ページ)の左ページに質問内容が、右ページに回答が寄せられており、回答者がどのように相談者に寄り添い、助言を行うべきかがわかりやすく整理されている。角田さんは、どのような相談にも、相談者が欲しい情報を提供しつつも決して情報過多に陥ることなく、相手を否定することなく「気づき」を示すことで、家族の思いに応えている。
相談内容をいくつか紹介すると、「嫌がってもデイサービスに行かせた方がよいか」「義母のケアマネジャーに仕事を辞めるように言われる」「義父母の介護中に浮気をした夫が許せない」など、制度で解決できるものから、どろどろとした心の葛藤までさまざま。
角田氏が、どんな匙加減で相談者に回答を示すのか、接遇技術を要求されるケアマネジャーはぜひ一度、読んでみることをおすすめする。
■書名:『介護家族を支える電話相談ハンドブック―家族のこころの声を聴く60の相談事例』
■著者:角田とよ子(社会福祉法人浴風会 介護支え合い電話相談室室長)
■目次
はじめに
第I部介護家族のこころの声を聴くために
●介護家族の状況
●介護家族の相談を受けるキホン
第II部介護家族からの相談Q&A
●心身の疲労
●対応方法の悩み
●家族関係の悩み
●相談者自身のこと
●サービスや制度に関する疑問
●地域のサポートに関する悩み
■定価:2,100円(税込)
■仕様:A5並製/168ページ
■発行:中央法規出版
◎中央法規出版株式会社
http://www.chuohoki.co.jp/