東京都心では9日、3日連続で日中の最高気温が35度を超える猛暑日となった。
時事通信によると、総務省消防庁は9日、1~7日に熱中症で救急搬送された人が2,594人(速報値)と、前週(729人)の約3.6倍に達したと発表した。このうち3人が死亡、58人が重症だった。
連日猛暑が続いている影響とみられ、搬送車のなかでも65歳以上の高齢者が42.5%を占めた。都道府県別では、愛知が249人と最も多く、東京214人、埼玉182人、大阪139人、兵庫110人、北海道100人と続いた。
熱中症は外出時にばかり起きるわけではなく、とくに高齢者は室内で熱中症にかかる率が高い。高齢者は、冷気を嫌うのと、節電・節約意識が高まるあまり、日中暑くても、エアコンを使わずに過ごしている人が多い。
しかし、これだけの猛暑日が続いている中、エアコンを使わない人には、「命と節約、どちらが大事ですか」を自らに問うてほしい。
室内での熱中症を予防するには、以下の3点に気を付けたい。
1)エアコンを使用し、室内温度を26~28度に設定する。扇風機などを利用し、冷たい空気を部屋の隅々にまで循環させると効果的。
2)日中は、直射日光が部屋に入らないよう、カーテンを利用する。高齢者に多い、「深夜・室内での熱中症」は、夜間になっても室内気温が下がらない部屋での脱水が主な原因だが、日中、室内に熱がこもらないようにすることで、夜は自然に室内温度が下がる。
3)こまめな水分補給を心がける。「のどが乾いたら飲む」では遅い場合が多く、実際、高齢者の場合、のどが渇いたなと思った時には意識を失っていることが多いという。予防には、常に水筒やペットボトルを側に置いて、こまめに水分補給することをお勧めする。
気象庁は、10日も引き続き関東以西が35度を超える「高温注意情報」を発表しており、引き続き熱中症への注意を呼び掛けている。