「5人に1人が高齢者」という現在、高齢者支援の実現が各地で緊急の課題となっている。そんななか、熊本県と西日本電信電話株式会社は、ICT技術を用いた高齢者向け健康づくり、見守り・生活支援を実現する共同トライアルを、熊本県内の高齢者を対象として2月25日(月)から3月15日(金)までの間、実施している。
同トライアルは、熊本県、熊本市、NTT西日本が締結した包括連携協定に基づき、“魅力溢れ、暮らしやすさと幸せが実感できる熊本”の実現に向けて検討を進めている「スマートひかりタウン熊本」プロジェクトの一環として実施するもの。
1.共同トライアルの目的
血圧、脈拍、体重など、人体の生命活動に関する基本的な数値データを活用した「運動講習会」やテレビ等を活用した「見守り・生活支援」を実施し、その効果検証を行う。
熊本県は「高齢者の健康づくり等に特化した、地域のコミュニティ形成支援にICTを利活用するための検証」を、またNTT西日本は、光サービスを活用し、TVを活用した見守りや、高齢者向け生活支援サービスの検証を行う。
2.同トライアルにおける役割について
【熊本県】
・地域のコミュニティにおけるICT利用による高齢者等を対象とした健康づくりモデルの検証
【NTT西日本】
・同トライアルに関する通信環境の整備(回線の敷設、システムの構築等)
・テレビ等を活用した高齢者向け見守り・生活支援サービスの技術及び受容性の検証
3.同トライアルの内容
参加者の健康増進や生活支援に繋がる以下の各種活動を通じて、その効果や機器操作性、サービス内容等の検証を行う。
[1]バイタルデータデバイスを活用した「運動講習会」
・クラウドへ定期的に蓄積するバイタルデータに基づき、健康状態の把握をサポート。
[2]テレビ等を活用した「見守り・生活支援サービス」
・テレビ/電話による見守りサービス
テレビの電源状態(ON/OFF)や、テレビ起動時の簡易アンケートの回答内容を遠隔で把握。また、把握した内容に基づき電話による状況確認も実施。
・お話し/相談/検索代行
高齢者からの申し出により、オペレーターが話し相手や相談相手になる。会話の中で出てきた話題に関する自治体ホームページなどを、画面共有端末「TAYOR」を用いて、テレビに映しながら日常生活の困りごとを解決する情報を提供。
・地域イベントの申込み受付代行
テレビを活用した画面共有端末「TAYORI」やメガネ型WEBカメラデバイスを用いて、地域イベント等のご案内・申込受付代行を行う。
◎熊本県ホームページ
http://www.pref.kumamoto.jp/
◎西日本電信電話株式会社
http://www.ntt-west.co.jp/
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