厚生労働省は、11月11日の「介護の日」前後に全国374カ所のハローワークで、のべ283回の「介護就職デイ」を開催すると10月25日に発表した。
同省では、平成21年度から11月11日の「介護の日」前後を集中的な開催日として、全国のハローワークで、介護分野の就職面接会や就職に関するセミナーなど「介護就職デイ」を実施している。
長引く不況で、世間では人員削減やボーナスカットなどが続き、失業者は7月時点で4.3%、有効求人倍率は0.8倍と、求職者より求人数が下回る状況が続いているにもかかわらず、介護業界は慢性的な人手不足。
給与面では処遇改善交付金により改善されたとはいえ、全職種平均にはいまだ及ばず、適正などの面で他業種から流れてきた人にとってはハードルが高く、離職率も高い。
一方、今後10年あまりで団塊世代が75歳を迎え、要介護高齢者は激増、介護職員は40〜60万人不足するとみられている。このままでは「社会で高齢者を指支える」はずの介護保険が機能しなくなってしまう。
このような現状を踏まえ、国と都道府県は歩調を合わせて、より多くの人に介護の仕事に興味をもってもらえるよう、さまざまな施策を展開。この催しもその一環として、力の入ったイベントやセミナーなどが用意されている。
【平成24年度 介護就職デイの実施計画(平成24年10月10日現在)】
■実施概要:平成24年12月27日までに、全国374所のハローワークで、のべ283回開催
■実施内容:就職面接会、就職に関するセミナー、施設見学会など
■対象者:介護の仕事を探している人、興味のある人、平成25年3月卒業見込みの学生など
■実施計画表:こちらを参照のこと
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