ホームネット株式会社は、2012年4月より創設された定期巡回・随時対応サービス事業向けに、スマートフォン、クラウドサービスを活用した業務支援システム「スマケア」を、7月2日に発売した。
同社はこれまで、夜間対応型訪問介護事業向けに緊急通報システムをベースにした随時コール受信システムを提供してきたが、今年度より創設された定期巡回・随時対応サービス向けに、従来型の受信システムをクラウド化するとともに、スマートフォンを利用したサービス提供の記録とリアルタイムな情報共有による業務効率化を実現するシステム「スマケア」を開発した。
「スマケア」は定期巡回・随時対応サービスに必要とされるオペレーションセンターシステム(随時コール受信システム)にICTを活用した、訪問介護員等がサービス提供の状況をリアルタイムに情報共有するためのシステムを連携させた新しいパッケージ商品。
【特長】
■業務の可視化
訪問介護員のサービス開始・終了時刻がリアルタイムに確認できるため、管理者の確認業務負荷を大幅に削減することができる。
■事務処理の軽減
サービス提供の度にスマートフォンとICタグにより記録され、そのまま各種帳票等に情報が活用できるため、二重入力などを軽減され、月末の事務処理が楽になる。
■情報共有
訪問介護員の申送り事項を関係者がリアルタイムに情報共有でき、また、管理者から訪問介護員に対しての指示もシステムに入力することができるため、事務所に戻ることなく、適宜報告、指示のコミュニケーションが可能。
【システム概要】
1)訪問介護員は、ICカード、ブルートゥース通信できるICリーダー、スマートフォンを携帯し、専用アプリを使って、1日の訪問スケジュール、介護計画書、申送り事項を確認し、サービス提供を行う。また、サービス開始前に利用者宅(要介護者宅)に置かれたICタグの情報を読み込むことで、入室時刻がサーバーへ記録される。サービスが終了した際に、提供したケア内容やバイタル情報をタッチパネル式で入力、申送り事項を音声入力等で行い、最後に利用者のICタグを再度読み込むことで、退室時刻と入力内容がサーバーへ記録・保存される。
2)管理者(計画作成責任者)は、インターネット上にある事業者専用WEBサイトにアクセスし、計画作成、シフト作成、サービス記録の承認等を行う。また、スマートフォンで行われる訪問介護員の記録はリアルタイムで反映されるため、WEBサイト上にて訪問介護員の状況(サービス開始、終了、提供内容)が確認できる。
3)オペレーターは、利用者宅から随時コールをインターネットに接続したパソコンで受信。通報があると、画面がポップアップ表示され、利用者の情報(名前、身体状況、指定連絡先等)を確認しながら対応。また、通話時間(開始、終了時刻)や通話音声録音は自動保存され、対応記録を入力し、情報共有を図ることができる。
4)各担当者が記録した内容は、関係者間でリアルタイムに共有することが可能。また、記録された内容を帳票として出力することも可能であり、新たに書類作成を行うことなく、ケアマネジャーや医療関係者との会議(介護・医療連携推進会議)に提出し、連携を図ることが可能。
【商品構成および販売価格】
■スマケアプランナー
定期巡回計画の作成およびヘルパーの割り当て/定期巡回・随時対応のサービス実施記録/利用者情報の管理・共有/ヘルパーのシフト管理:月額費用4万円〜/1事業所(利用者数による従量制。別途機器代が必要)
■スマケアオペレーター
利用者情報の管理/随時コール受信時の利用者情報ポップアップ/コール・対応履歴の記録/自動転送先の設定:月額利用料3万円〜/1事業所(利用者数による従量制)
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