メドピア株式会社は、同社が運営する医師コミュニティサイト「MedPeer」にて、診療場面において本人と家族の意志のどちらを尊重するか、調査を行った。
結果は、「ケースバイケース」が最も多く、およそ6割を占めた。
本調査は、サイトの会員医師を対象とし、2月29日から3月6日の間、インターネットリサーチによって行われたもの。有効回答数は2,660件。
診療に対して希望することは、必ずしも患者と家族が一致するとは限らない。本人の意志を尊重することが原則ではあるものの、生活能力が低下した高齢者の場合、家族に頼って生活していることも多く、家族の意向に従って診療方針を決定することも多い。
そこで、本調査では、
1)主に家族の意向に従う
2)主に本人の意思を尊重する
3)重症度・理解度などを考慮し、ケースバイケースである
4)その他
のいずれかを、理由とともに選択してもらった。
結果は、「重症度・理解度などを考慮し、ケースバイケースである」が61%で最も多く、次いで、「主に本人の意思を尊重する」が31%、「主に家族の意向に従う」が7%、「その他」が1%だった。
「ケースバイケース」の理由としては、「本人の意思決定能力や本人への告知などにより異なる」「高齢者の場合、家族の意見にも十分配慮しないと後にトラブルとなる」など。
また、「主に本人の意思を尊重」としつつも、やはり家族の意見も重要であることは変わらず、「家族と見解の相違があるときには、家族・本人間で話し合いをしてもらう」といったコメントが多くあった。
「主に家族の意向に従う」に関しては、診療科の特性も関係しており、高齢者や終末期の患者など、「家族の協力が不可欠」なケースが多いようだった。