味の素は11月11日の介護の日にあわせ、「介護従事者および在宅介護者を襲う睡眠の問題」をテーマにリリースを発表した。その後半では、在宅介護者が抱える睡眠の問題について紹介している。
在宅介護者(家族)は、排泄ケアなどで夜、睡眠の途中で起こされ、睡眠が分断される生活が続くという問題があるが、これらはある程度対策が可能だという。
【トイレに行くパターンをつかむ】排泄には特徴的なパターンがあるため、「寝る前にトイレに行き、3時間後に起こす」など、介護を受ける人の排泄のパターンをつかむ。
【夜だけおむつを使う】安易なおむつの使用は避けるべきだが、現在のおむつは性能もよくなり、モレや使う人の不快感が置きにくくなっているので、必要な場合は夜だけ使ってみる。
【認知症の人など】大声や徘徊などはある程度薬でコントロールが可能。介護者の健康を守るためにも、要介護者も夜は休んでもらえるよう医師に相談してみる。
寝つきが悪い人は、入眠時に体温がスムーズに低下すると質の良い睡眠をとれることがわかっているので、眠る前に少し体温を上げるような工夫(温かい飲み物を飲む、お風呂に入る、軽い運動をする)をし、質の良い睡眠をとるよう心がけよう。
また、国立精神・神経センターの研究によると、1日30分の昼寝は、疲れを取ってくれるだけでなく、アルツハイマー病の発症リスクを5分の1まで下げてくれることがわかっている。
さらに、睡眠研究から、アミノ酸の一種である“グリシン”が入眠時の深部体温を低下させ、自然に深い眠りに入り、質の良い睡眠をもとらすことがわかっている。味の素の研究データでは、グリシンは日中の眠気や疲れを軽減することも実証されている。グリシンはカニやエビなどに多く含まれているが、現在はグリシンを積極的に摂取できるサプリメントも商品化されており、睡眠に不安をもたれている方は、積極的に取り入れてみてはどうだろうか。
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