DHA入りソーセージで認知機能の改善を確認――共同研究

マルハニチロホールディングスは、島根大学医学部、島根県立大学短期大学部出雲キャンパス、社会医療法人仁寿会加藤病院と共同で、2008年11月から2年間、食品を利用したDHA(ドコサヘキサエン酸)の認知機能など、健康・長寿に及ぼす影響を調査する臨床試験を実施した。その結果、DHAの摂取は加齢に伴う短期記憶認知機能の低下を抑制する効果があることを確認した。

試験は、島根県川本町に住む、認知症と診断されない平均年齢73歳の高齢者111人を対象に、2008年11月から2010年12月にかけて行った。被験者を2つのグループに分け、1つのグループではDHAを一定量含むフィッシュソーセージを1日2本1年間摂取。もう一方のグループではオリーブオイルを添加したフィッシュソーセージ(プラセボ)を1日2本1年間摂取してもらい、半年に一度、認知機能や記憶力に関するテストを行って認知機能などを比較した。また、試験2年目にはすべての被験者にDHA入りのフィッシュソーセージを摂取してもらった。

1年目の試験では、DHA入りのフィッシュソーセージを摂取したグループで、前頭葉機能検査のスコアが有意に改善し、質問形式の図形模写課題のスコアも有意に改善した。ここで、前頭葉とは、脳の一部で、外部環境と内部環境の情報を統合し、反応動作や行動の手順を整え、実行する機能を持つ。

2年目の試験においても、DHAによる認知機能改善の効果は持続され、計算課題、遅延再生課題および質問形式のミニメンタルステートテスト総合点の変化値が改善傾向を示した。

こうした結果から、DHAの摂取は加齢に伴う短期記憶認知機能の低下を抑制する効果があることがうかがえた。同研究成果は、DHAを含む食品を利用した認知症予防の可能性を示唆するものであり、健康長寿社会の実現に向けた波及効果が期待される。

◎マルハニチロホールディングス
◎島根大学医学部
◎島根県立大学短期大学部
◎社会医療法人仁寿会

■関連記事
認知症を予防する食品、食材を紹介!――東京都老人総合研究所公開講座レポート
・ 伊藤園、緑茶中の成分「テアニン」が認知症予防に効果的と発表

介護食の基礎知識

介護のキホン

介護シーン別に基礎を知る

みんなが注目する基礎知識

要介護度とは?

要介護度とは?

介護度は7段階に分かれていて、要支援1・2、要介...

介護度別ケアプラン事例

介護度別ケアプラン事例

<要支援1>支給限度額49,700円、自己負担額...

デイサービス(通所介護)の選び方

デイサービス(通所介護)の選び方

デイサービスは曜日によって利用者が異なり、雰囲気...

家族で話し合おう

家族で話し合おう

家族で話し合おう...

介護用語を調べる

頭文字から探す

 
 
     
 
         
A B C D E F G H I J K
L M N O P Q R S T U V
W X Y Z              

キーワードから探す

このページのトップへ