総務省統計局はこのほど、「平成22年 国勢調査」の抽出速報として、全世帯の約100分の1の世界の調査票を用いた速報値を公表した。
これによると、65歳以上人口は前回の平成17年の比べて14.1%増えて、総人口に占める割合は20.2%から23.1%に上昇していた。「23.1%」という65歳以上人口の割合は、イギリスやドイツ(いずれも20.4%)を上回り、世界でも最も高い水準である。
さらに、65歳以上人口のなかでも、一人で暮らしている人の割合が増えてきており、現在、65歳以上人口の15.6%が一人で暮らしている。65歳以上の男性の10人に1人、女性の5人に1人が一人暮らしだった。
このほか、主な結果は下記の通り。
●人口構造
平成22年10月1日現在、日本の人口は1億2805万6千人。平成17年から横ばいで推移している。
このうち、日本人人口は1億2569万2千人で、これもほとんど横ばい。
●仕事をしている人の状況
15歳以上人口の労働力率は全体で60.7%。平成17年と比べると0.8ポイント低下していた。
男女別では男性が73.4%で、女性が49.1%。女性の労働力率はM字のカーブを描くが、平成17年調査では「30〜34歳」がM字カーブの谷になっていたが、今回の調査では「35〜39歳」が谷になっていた。
また、産業別にみると、「医療、福祉」分野で働く人の割合が、平成17年に比べて1.9ポイント増え、10.6%になった。
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