エーザイ株式会社は、英国国立医療技術評価機構(NICE)が、軽度アルツハイマー型認知症患者の治療に関する新しい治療ガイドラインの推奨最終案を提示したと、1月18日に発表した。
本最終案では、「アリセプト」を含むアセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChEI)を軽度・中等度アルツハイマー型認知症患者の治療の選択肢として推奨する、としている。
現在、英国では、アルツハイマー型認知症等の認知症患者様数は約82万人。アルツハイマー型認知症は最も多く見られる認知症の種類であり、英国の認知症患者数の62%を占めている。
NICEが2006年11月に改訂・発行したガイドラインにより、現時点では、これらの薬剤の使用は中等度アルツハイマー型認知症患者に限定されているが、新ガイドラインによって、軽度の患者についても再度使用が可能になる。新ガイドラインの発効は、2011年の3月中旬に予定されている。
これまで英国の医療機関は、軽度アルツハイマー型認知症患者に対し、症状が悪化した後に再度来院するよう依頼することを余儀なくされていたが、新ガイドラインでは、早期から薬剤の使用が可能となるため、患者が少しでも長く自力で生活できることの一助となる。
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