介護業界最大手のニチイ学館は、本年4月より訪問看護サービスをスタートすると発表した。具体的には、4月より順次、現在ある在宅介護拠点等に併設し、2013年までに100拠点を目標に開所するという。
介護予防や在宅系介護サービス、居住系介護サービスといった介護保険内サービスから、家事代行サービス等の介護保険外サービスに至るまで、サービスラインアップの拡充してきた同社だが、今回の訪問看護サービスの開始では、可能な限り住み慣れた自宅において自立した生活を営むことができるよう、医療機関との連携を密にし、利用者の療養生活をサポートし、医療(看護)から介護に至る一貫したサービスの提供体制の構築を図るという。
厚労省が推進している「地域における医療・介護・予防・住まい・生活支援が切れ目なく一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築」には、医療・看護の連携が必須であり、同社は医療関連事業で培った医療機関との太いパイプや、全国のトータル介護サービス基盤等、これまでの経営資源を最大限に活用することで、サービス間の相乗効果を追求する。
また、サービスの推進にあたり、看護師の就業サポートや就業後のフォロー体制の強化、研修体制の強化等を積極的に推進することで、看護職や55万人にのぼるとも言われる潜在看護師の就業機会の拡大を図るとともに、多彩なサービス提供現場における看護職の活性化にも繋げる。