季節のコラム室内でも要注意!高齢者の熱中症対策
例年、7月から8月にかけて熱中症の発生がピークを迎えます。熱中症患者のおよそ半分は、65歳以上の高齢者。高齢者の熱中症は重症化しやすく、特に独り暮らしの人は発見が遅れがちなので、家族や高齢者のケアを行う人たちが注意するようにしましょう。
熱中症は、日中の炎天下だけでなく、室内や夜間でも多く発生しています。そこで大切になってくるのが、自宅で涼しく過ごせるように環境を整えること。部屋に温湿度計を設置し、目安の温度・湿度(室温28℃、湿度65%)を上回るようであれば、エアコンのスイッチを入れるようにしましょう。
高齢者は暑さを不快に感じにくく、エアコンを使うのを好まない人も多いですが、室内の温度や湿度を快適に整えるには、やはりエアコンが有効です。エアコンの風が直接あたると体が冷えてしまうので、風向きを調整しましょう。さらに、扇風機を併用して室内の空気を循環させると快適に過ごせます。熱帯夜が予想される日は、夜間もエアコンを活用しましょう。エアコンの設定温度は、部屋の条件によっても異なりますが、28℃くらいが適切とされています。
加えて大切なのが、水分補給。高齢者はもともと体内の水分量が少なく、脱水状態になりやすいといえます。1日あたり1~1.5ℓ(コップ約7杯分)を目安に、のどの渇きを感じる前に、こまめに水分を補給するよう心がけてください。寝る前にも、忘れず水分補給を。熱中症対策をしっかり行って、元気に夏を乗り切りましょう。
コラム ~熱中症が疑われる場合の応急処置を知っておこう~
めまいや立ちくらみ、顔がほてる、手足の筋肉がつるなどの症状が出た場合は、熱中症のサイン。涼しい場所に移動して、水分と塩分を補給します。衣服をゆるめ、首やわきの下などの太い血管の通る箇所を冷やしましょう。意識がはっきりしない、自力で水が飲めない場合は、ためらわず救急車を呼びましょう。