この4月、介護保険制度が大きく改正されました。今回は、介護保険サービスを利用する時、知っておきたい重要な変更ポイントについて紹介します。
8月、「現役並み」収入の人の利用者負担が増加
最も大きな変更点といえるのは、この8月から、利用者負担が急に増える人がいることでしょう。
介護保険サービスの利用者負担は、総費用の1割か2割となっています。このうち2割の負担を求められる人は、現金収入が他の高齢者より少し多い人。そしてこの2割負担の対象者のうち、「現役並みの所得」がある人の負担割合が3割に引き上げられるのです。
負担割合 | |
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年金収入等 340万以上 | 2割 → 3割 |
年金収入等 280万以上 | 2割 |
年金収入等 280万未満 | 1割 |
※厚生労働省の資料より
ここでいう「現役並み所得」とは、合計所得金額(給与収入や事業収入等から給与所得控除や必要経費を控除した額)が220万円以上であることを意味します。単身世帯では「年金収入+その他の所得ベース」が340万円以上(年金収入のみの場合は344万円以上)に相当し、夫婦世帯の場合は、463万円以上にあたります。
どの負担割合に相当するかについては、毎年6月~7月頃に市区町村から送られてくる「介護保険負担割合証」で確認しましょう。
なお、利用者負担については、「高額介護サービス費」という制度で上限が定められています。ですので、2割負担から3割負担に変更になったからといって、負担が1.5倍に急増するとは限りません。ただし、「高額介護サービス費」を利用するには、市区町村から届く書類を使って申請しなければなりませんので、注意が必要です。
10月、福祉用具のレンタル料の「上限」が設定
もう一つ、大きく変わるのが福祉用具のレンタルの価格です。極端に高い料金が設定されないよう、10月からレンタルの価格に「上限」が設けられるのです。
福祉用具の場合、事業者によって価格の差が大きすぎることが問題とされてきました。極端な例では、月額の平均価格が一万円に満たない特殊寝台(電動ベッド)の貸与に、10万円をつけた事業者もあったとされています。今回の上限価格の設定は、こうした状況を解消することが狙いです。
上限を超えた価格の商品は、保険サービスの対象から外れます。10月以降に福祉用具をレンタルする場合は、その商品が介護保険の対象であるかどうかも確認しましょう。そのほか、10月からは各商品の全国平均価格も公表されます。全国平均価格は福祉用具専門相談員に聞けば教えてもらえます。