ケアマネジャーの選び方

ケアマネジャーとは

ケアマネジャーは、介護保険を必要とする高齢者とその家族に深く関わります。
ご利用者の尊厳ある生活を支援するためのケアプランの作成、介護サービス事業者の選定・手配・調整などのコーディネート業務を行うなど、重要な役割を担う介護の専門家です。

快適で充実した介護生活を送れるかどうかは、よいケアマネジャーを探せるかどうかにかかっているといっても過言ではありません。また、実際に担当してもらって、
相性が合わなかったり、必要としていないサービスをすすめられるなど不都合があれば、いつでも担当を変わってもらったり、事業所を変更することも可能です。

ケアマネジャーを選ぶポイント

ケアマネジャーを選ぶポイントは下記のようにまとめられます。

◆ケアマネジャー本人について

  • 基礎資格
  • 話しやすさ、相談しやすさ
  • 対応の速さ
  • 情報量、ネットワーク力

◆所属事業所について

  • 独立型、併設型
  • 併設している事業所の種類

<ケアマネジャー本人について>

●基礎資格

ケアマネジャーは福祉や医療などの国家資格等を持ち、その分野で5年以上の経験を積んではじめて取得できる資格です。この5年間の経験分野や基礎となる資格によって、支援のスタイルや
得意分野が異なる場合もあります。

たとえば、基礎資格が介護福祉士で訪問介護に携わっていたケアマネジャーであれば、在宅での介護生活を熟知しており、掃除ができない、食事が作れないなど、
生活面での困りごとへの対応がスムーズ。
一方、看護師有資格者で病院での勤務経験があるケアマネジャーあれば、体の状態からどのような病気になるリスクがあるかを予測した対応が得意であり、また、病院や医療職との連携が取りやすいでしょう。

介護を受ける方の心身の状態や家庭の事情により、生活面を支えてほしい、あるいは医療面を重視したいというような希望に応じて、基礎資格や得意な支援について尋ねながら
ケアマネジャーを選んでいくのもよいでしょう。

●話しやすさ・相談しやすさ

相性と言ってもいいのですが、まず電話で話してみて、あるいは会って話してみて、「話しやすい」「相談しやすい」と感じられるかどうかは大きな選択のポイントになります。

自宅で介護を受けていく、あるいは介護していくためには、ケアマネジャーにいろいろな依頼をすることになります。依頼しやすい人、依頼をすっと自然に受け止めてくれる人に
ケアマネジャーを引き受けてもらえれば、在宅介護がスムーズに進みやすくなります。

●対応の速さ

すっと依頼や相談を受け止めてくれるだけでなく、それにどれだけ早く対応してくれるかも大きなポイントです。
すぐに対応するのが難しいことは、いつまでにできそうかなど密に連絡をくれて、依頼した側を不安にさせない対応をしてくれるかどうかなども重要なポイント。要は、利用者の立場になって考えてくれるかどうか。
最初の面談のときに簡単な頼みごとをして、どのような対応をしてくれるか様子をみるのも一つの方法です。

●情報量・ネットワーク力

情報量が多く、支援ネットワークを持っているケアマネジャーは、依頼への対応がスムーズです。
たとえば、介護者が急に具合が悪くなり、緊急でのショートステイ利用を希望した時など、情報量・ネットワーク力のあるケアマネジャーなら早くステイ先を見つけられるということもあります。

ケアマネジャーは在宅介護を支える重要な役割を担いますが、もちろんすべてをカバーできるわけではありません。自分にできること、できないことを素早く的確に判断して、できる人につないでいく力があるケアマネジャーに担当してもらえると安心ですね。

<所属事業所について>

●独立型か併設型か

ケアマネジャーが勤務する居宅介護支援事業所は、デイサービスや訪問介護事業所に併設している「併設型」と、併設しているサービスのない「独立型」があります。
併設型の場合、併設しているサービスの特色をケアマネジャーがよく理解していますし、そのサービス事業所を比較的利用しやすいというメリットがあります。しかし一方で、他のサービス事業所を利用
したくても併設サービス事業所の利用を優先して勧められるということもまれにあるようです。
独立型の場合、どこのサービスでも利用しやすいのですが、中には併設サービスがないことを不安に感じる利用者もいるようです。

●併設サービス事業所の種類

併設型の場合はさらに、併設している事業者が訪問介護事業者やデイサービスなどの「介護系」か、病院や訪問看護事業所などの「医療系」かによっても違いがあります。
特に医療依存度の高いご利用者の場合は、利用するサービスを考えると「医療系」にメリットが多くある場合があります。

◆よいケアマネジャー・チェックリスト◆

  • 本人や家族の話をよく聞いてくれる
  • 必要な情報を豊富に持っていて、いつでも呈示してくれる
  • 自治体の介護保険外サービスやNPO・ボランティア等の情報を持っている
  • 自分が所属する事業所のサービスだけに偏らず、広くいろいろな事業所のサービスを組み合わせてくれる
  • ケアプラン以外のことでも、不安なことや心配ごとの相談にのってくれる
  • 施設やデイサービスの見学や、福祉用具導入時にも同行してくれる

ケアマネジャーとの上手なつきあい方

  • ケアマネジャーが自宅を訪問したら、聞かれたことだけでなく、普段から不安に思っていることや日常生活のささいな気づきなども、積極的に話しましょう。
  • 同居家族だけでなく、離れて暮らす家族、周囲の支援者の状況についても話しておきましょう。
  • 1割負担といえども、サービスを利用するにはお金がかかります。外に出向いて受けるサービスでは実費部分もかさみます。経済状態や使える限度額などについては恥ずかしがらずに相談しましょう。
  • ケアマネジャーは通常、20人以上の高齢者を担当しているのが普通です。一人のためだけに仕事をしているわけではないことを理解し、忙しい時期などをあらかじめ把握しておくと、相談しやすくなるでしょう。
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