落語家の桂歌丸師匠が先日お亡くなりになられました。
日本のお茶の間にたくさんの笑いを届けていただきありがとうございました。
桂歌丸師匠は生涯現役で最後まで高座に立ち、まさに素晴らしい生き様と感じました。
ご冥福お祈り致します。
先日、ある講演会に参加してきました。
[2025年問題]皆さんも聞いたことがあるかと思います。
高齢者が増えて超高齢化社会というイメージかと思いますが、
これも全国一律ではなく地域によって今後かなりの格差が出ることを知りました。
地域によっては逆に後期高齢者が減少、要介護認定者が減少する地域も出てきたりします。
ある県では後期高齢者が5割増であってもその中のある市では7割だったり3割だったりする場所も出てきます。
地域によって格差が出ることが想像できますね。
医療はどうでしょうか。
やはり歳と共に病院にお世話になることも増えてきますが、入院病床数は減少の方向となっています。
今は4人に3人が病院で亡くなっていますが、今後は最後の場所が病院では無くなることも十分に考えられます。
またこちらも地域によっての格差が大きく出てくるようです。
そんな中、最近このような本を読みました。
書 名:欧米に寝たきり老人はいない
発行所:中央公論新社
著 者:宮本顕二・宮本玲子
定 価:本体1,400円+税
日本の医療では「延命医療主義」が長く普通と考えられてきて、食事が食べられなくなったら胃瘻という選択肢が良くあります。
病院の診療報酬も改定ごとに引き下げされている現状があり、病院経営の上でも影響しています。
病院からその先の受け入れ施設も人手が少ない事もあり、胃瘻で状態が落ち着いていたら受け入れが可能な施設も多く
そのような選択も致し方ないのでしょうが人間としての尊厳はどうでしょうか。
管を通され栄養を注入され、痰吸引ではその都度苦しい思いをする。
オムツや尿路感染防止でバルーンカテーテルを挿入されて定期的に交換する際も苦痛を生じ、苦しく暴れると拘束されてしまう。
濃厚医療の延命をされその様な状態で果たしてどうでしょうか。
本書では、人は必ず死ぬ。当たり前だと分かっていても、いざ自分の親の死に直面すると、
本人の意志に関係なく、家族は延命措置を強く希望するのが常だという。
医師は家族の要望に沿うべく「できるだけ生かす」ことに尽力するのが今の日本の現状とも書かれておりました。
人間以外の動物は口から食べられなくなるとしだいに弱っていきひっそりと死んでいく。
欧米では数十年前までは日本と同様に、終末期の高齢者に対し、濃厚医療が普通だったそうです。
欧米では、これが倫理的でないという考えが広まり、終末期は「食べるだけ・飲めるだけ」が社会常識になったそうです。
過剰な医療を個人的には受けるつもりもなく、
最後は「だって動物だもの自然に!」が良いと考えていますが、
現在の日本では本人が希望していても望む最後が決められないこともあります。
どの様な最期を迎えたいか今から考えておくことも大切なことと思いました。
日本の終末期医療の考え方に関してもあと10年もすると欧米のように変わり
寝たきりのお年寄りがいない社会が来るかもしれませんね。
今年は梅雨が短くあっという間に明けてしまい連日暑い日が続いています。
季節の変わり目で体が切り替わらないと調子を崩すこともあります。
皆様体調管理には十分にご配慮下さい。