東日本大震災より、間もなく7年が経ちます。
震災直後は、少しでも多くの命が助かるように… その後は復興に向けて…
地域の方、日本全国の方が想いを一つにして歩み続けた7年間だったように思います。
相談室では、命に関わる相談を受けることもあります。
先日、腎臓病を患っているお父様の治療方針について、相談を受けました。
延命には人工透析が必要だが、お父様は認知症を患い、治療を拒否しているとのこと、家族の中にも様々な意見があり、「治療をせずに、今までと変わらない日常生活を送らせてあげたい」「少しでも長く生きられるのであれば、できる治療はやるべきではないのか」など、考えが分かれ、方針が決まらないとのことでした。
非常に難しい選択です。自分に置き換えて考えても簡単に結論が出るような問題ではありませんが、少しでも検討材料としていただけるよう助言をしました。
人口透析は、週に2~3回、1回3~4時間を要する治療ですので、大きな負担が生じる可能性があります。生活リズムが崩れ、認知症が進行する恐れもありますので、お父様の意志を尊重し、家族と穏やかな時間を過ごすことも一つの選択肢であることをお伝えしました。反対に、透析のできる病院が併設されているグループホームなどで、治療を続けながら生活している方の事例も紹介しました。
それぞれに考えは違っていても、お父様の命を大切に想う気持ちは、同じだと思います。葛藤しながらも、家族が想いをひとつにして導き出した答えが、一番尊いものではないか、そう感じました。
想いをひとつにすることは、言うほど簡単ではないかもしれません。
それでも、家族や地域、会社といったつながりの中で、想いをひとつにすることが、成長や次へのステップに進むための原動力になる気がします。
放射能被害の大きかった福島県の飯館村で、この4月から、小中学校が再開されると聞きました。新しい校舎には、地域住民との交流が図れるスペースも設けられるとのこと。生徒や学生、地域住民の方の想いをひとつに、復興の拠点として、次へのステップにつながることを切に願います。