『冬至』。今年の冬至は12月21日です。個人的にとても盛り上がる日です。
一年で夜が最も長く、昼が最も短くなる日。調べると、日照時間が一番長い夏至と比べると、場所によって異なるものの、なんと概ね5時間から6時間ほど差が!
この日は『陰極まって、陽のきざしが出てくる日』。いろいろ縁起の良い日に当てられています。冬が去って、春が来る目安の日でした。
冬至と言えばカボチャ。美味しくいただいて1年の無病息災を祈念します。
カボチャはカロチンやビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維が豊富なので、風邪予防に効果的とされ、風習として定着したようです。
そして柚子湯。私は生まれも育ちも北海道なので、柚子はあまり近しくありませんで
した。なので、ちょっと調べてみました。柚子湯は、言葉遊びにかけて江戸時代から始まったそうですが『冬至(とうじ)→湯治(とうじ)』、『柚子(ゆず)→融通(ゆうずう)が効く』で、「お湯に入って融通よくいきましょう」という意味だそうで・・・結構強引なダジャレですね。柚子の香りは気分を爽快にするし、精油成分は血行を良くし、肌をなめらかにし、疲労回復、冷え性・リウマチに効果があります。ただ、皮膚を刺激するので肌へのピリピリが強い方は、無理せず香りだけでも楽しみましょう。
食べてしまうのも良いですね。奈良時代の初めには既に栽培されていて、「本草和名抄」や最古の医学書「医心方」に「柚」の記載もあります。漢方では「上品(じょうほん)」「君薬(くんやく)」と呼ばれ、免疫系・内分泌系・神経系・代謝系・血管系等の調節機能を活性化する働きがあり、利用されています。ジャムなど皮も実も丸ごと食べられるとお得ですが、血圧に処方されるお薬によっては効果を拮抗する場合もあり得るので、薬剤師さんや主治医に確認しましょう。
また、柚子は実るまで長い年月がかかります。「桃、栗3年、柿8年、梅はスイスイ13年、柚子(ゆず)は大ばか20年」とな。この実るまでの年月にかけて「長年の苦労が実りますように」との願掛けも込められるとか。果実の大御所的な立ち位置みたいですね。これらの背景から、春を迎える前の厄払い(「禊」)担当とされたのでしたら、納得の御大将です。
昔の中国の王様は、冬至に1年の計画を立てていたそうです。
今年は、季節と調和し、楽しみを取り入れる江戸っ子や、大きな視点で年月を図る王様を思いつつ、自分の冬至をアレンジしてみます!