心に残っている話

わずか15年くらいで村の農家の97%を有機農家に変えた人がいます。

彼に初めて会ったのは、保健師を目指す学生と地域について学んでいた時でした。

彼は農薬の話をしてくれました。世の中の農薬が非常に進歩していること。その進歩の仕方は、精密で緻密になっていること。

受精ができないような薬品や触覚が機能しなくなるような薬品。機能の一部を選択的に攻撃する薬品が出ていることを知ったのはその時が初めてでした。

彼は、農薬の開発に携わったことがありました。でも、解決にならないということを思い知ったといいます。

新しい新薬が出れば、必ず別の問題が起こる。いたちごっこになっていることに気が付き、なんとかする必要があると考えたのでした。

そんな折、菌の研究をしている教授に出合い、土壌の開発を始めました。

仕組みは、有用微生物を組み合わせ、土のなかで食物連鎖を起こし肥沃な土を作り、病気を防ぐというものでした。

その土からできる生産物の量は通常の3倍~6倍。

魔法の土でした。

「環境を守りましょう!食の安全を!と掲げても、結果を出せる解決策がなければ問題は解決しないんだよ。」

「効果があるから、人は動くし、改善するんだ。」

当たり前すぎる言葉だったけれど、医療現場を経験して混乱していた当時の私にとっては「効果的」という言葉の意味が明確になった瞬間でした。

村の97%の方が有機栽培を行っています。彼らに聞くと、
「環境がだいじだ!」とか「食の安全を守るのが私の使命!」といった熱い言葉が聞かれることはあまりありません。

しかし、生産量が上がり、農薬にかけるコストを削減できれば、生産者としてやらないはずもありません。

インタビューに答えてくれた農家さんは、「恥ずかしながら、そんなたいそうな思いはなかったよ。でも、今は、大事だと思う」と話してくれました。

効果があって、それが正しいものだとわかること。より多くの人にメリットがあること
。それが世の中を変えることなんだって思えた瞬間で、忘れられない一コマです。

K・K
介護相談員、看護師・保健師。 病気にならないために、その人がその人らしく生活できるようにをモットーに日々活動しています。
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