住み慣れた地で暮らすこと

小さな村で保健師をしていました。
村には循環バスが走っていて、運転手さんも住民さんを良く見守ってくれる地域でした。

ある日、バスの運転手さんから保健師あてに電話がありました。

「○○さん、最近トイレ失敗しているみたいだ・・・。」

様子を見に行ってほしいという旨の連絡でした。

行政の職員は「ちょっと通りかかったので・・」といった訪問が可能です。

ご家族様の承認を頂いて、数回訪問を重ねたある日。事務所に戻ると、ご家族様から何度もお電話があったとのこと。

折り返し電話するとその方の様子がおかしいからから見に来てほしいと言われました。

ご自宅に訪問したときには質問の受け答えも難しい状態で、命が危険な状況でした。

ご家族様と相談して、病院を受診したところ医師からは「手遅れです。今日、明日が山です。」という説明がされました。

その方は九死に一生を得て生命の危機を脱しました。

それから半年、退院すること無く病院の天井を見ながら最期を迎えました。

私の専門職としての経験の中で、最も心に残っているものです。

若いころの功績がたくさん飾られているお部屋にお住まいだったその方は訪問の度よくご自身が活躍されたときの話をしてくれました。

私はそのお話を聴くのが大好きでした。

病院の天井を見ながら迎える最期と症状やトロフィーに囲まれて迎える最期。

私だったらどちらを選んだだろう。私があの時あの場所に行かなかったら。。。

あの時をきっかけに、「予防」と「最期」について強く考えるようになりました。

皆さんはどんな人生を送りたいですか?

誰に見送られたいですか?

介護を考える時、それは「死」や「人生」についても考えることになります。

命を救うため、医師は懸命に治療について説明します。

でも、その話に予後についての説明はありますか?

その治療をした後、どんなふうに回復するのでしょう??

誰にもわからないかもしれない。。。

先生はたくさんの患者さんを見ています。

先生が治療した患者さんはどんなふうに最期を迎えたのでしょうか?

歩いて、コミュニケーションが取れる状態で退院したのでしょうか?

送られる側、送る側のコミュニケーションがとても大事です。

後悔しない介護。幸せな介護をお手伝いしたいといつも思う理由です。

K・K
介護相談員、看護師・保健師。 病気にならないために、その人がその人らしく生活できるようにをモットーに日々活動しています。
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