高齢者の栄養管理に活用したい 「卵」と「市販のおかず」

 週に1時間、100歳の女性の訪問介護をしています。
 彼女はほとんどベッド上で寝て過ごし、3度の食事のときだけ車いすに移乗して食事を摂ります。その食事内容が貧しくて、これでいいのかといつも疑問に感じています。

 朝食と昼食は、いつもこんな感じ。粉状のスープにお湯を注ぐカップスープ、カップヨーグルト、トマトの皮をむいてカットしたもの、市販のポテトサラダ、コーヒーゼリー、フルーツゼリー、小さなクリームパン、市販の煮豆、卵豆腐、ロールパン、昨晩ヘルパーが作った煮物や具だくさんのみそ汁など。これらを組み合わせて提供するだけなので、食事の支度というよりただ器に盛って、必要に応じてチンするだけ。たくさんのサービス内容が盛り込まれているため、1から食事を作っている時間的余裕はないですし、高齢なので食べる量が極端に少ないのも仕方がありません。でも、だからこそ、せめて栄養バランスのとれた食事を摂ってほしいと思うのです。

 これらのメニューを見てお気づきだと思いますが、動物性たんぱく質とビタミン類が少なすぎます。卵はコレステロールの元凶だから食べないほうがいいと思い込んでいる人が多いようですが、知人の専門家に聞いたところ、「卵は完全栄養食品だから毎日1個は食べてほしい」とのこと。また、調理に時間をかけられない場合は、スーパーやコンビニの市販のおかずを活用したほうがいいとも言っていました。市販品にはカロリーやたんぱく質、炭水化物、脂質の量が表示してあるので、ある程度カロリーと栄養の計算ができるというのです。ちなみに活動量の低い高齢者の1日の摂取エネルギーの基準値は、男性で1600kcal、女性は1300kcal、タンパク質は男性65g、女性55g。「市販のおかず」も使いようですね。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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