訪問介護事業所なら、どこででも実施していると思いますが、私がヘルパー登録している事業所でも月に1回介護に関する学習会があり、必ず参加しなればなりません。毎月数日間設定されており、ヘルパーは都合の良い日・時間に参加することができます。初日の講師はたいてい専門家ですが、2日め以降はサ責が講師役を務めることが多いようです。
数日前、事業所の学習会に参加しました。
資料は専門家が作っているので、とてもわかりやすくできています。ところが、講師役のサ責は、ただ資料を読み上げるだけ。しかも、漢字が読めない。ということは、理解できていないまま講師役を務めているということです。彼女は見ていて気の毒なぐらい「すみません」を連発していたのですが、彼女に講師役をまかせたのが、そもそも間違いではないでしょうか。教育のためという目的があったのかもしれませんが、これではただ放り出しただけにすぎません。
訪問介護事業所の管理者をしている友人が言うには、能力が低いサ責が多いのは、人材不足のため、ほんの数年しかヘルパー経験がない人をサ責に登用してしまうことと、サ責を育成するシステムがないということだとか。サ責が多忙なのは、よくわかります。ヘルパーのマネジメント、シフト管理、訪問介護計画書の作成などたくさんの仕事を抱えています。休みをとったヘルパーの代わりにサービスに入ることも多いので、サ責本来の仕事に集中できないという現状もあります。
友人の管理者は、「なんでも自分でやろうとしない」ことが重要だと話していました。
たとえば、訪問介護計画書の見直しなどのとき、ヘルパーから意見を聞くことにより、人の知恵を借りることができるだけでなく、ヘルパーのモチベーションアップにもつながるといいます。また、どんな利用者にも対応できる多能工型のヘルパーを増やすことで、サ責がサービスに入る機会を減らすことができるとも言っていました。
多忙なサ責に自助努力だけを求めるのは酷というものかもしれません。育成システムがない以上、事業所スタッフみんなでサ責を育てていくことが必要なのではないでしょうか。