
私たち医療職は、健康面において「助ける」「お手伝いする」仕事です。
「助ける」とはどういう意味でしょう?
ご主人の事、奥様の事、お子さんの事。友人の事、同僚の事・・・。助けたい人はたくさんいるのではありませんか?
人はそもそも「助けたい」衝動を持っています。衝動には理由はありません。ただ、「助けたい」のです。「誰かの役に立ちたい」のです。
お子さんは、助けるのが大好きです。
悲しい顔をしている大人をなぜてみたり、認知症の祖父母の同じ話を繰り返し聞いたり。
お子さんは時に、何でわかるのだろう?と不思議になるような「助ける」を実践します。
「人を助けているなぁ」って自分が感じられるとき、人は調子が良いいです。
職業柄、私は大きく助けることがあります。一方で助けそこなうことも珍しくはありません。
人は助けそこなうと、調子を崩します。どんなふうに調子を崩すかL・ロン・ハバードという人は段階を見つけました。
具体例と一緒にご紹介します。(※以降「助ける」をヘルプといいます。)
糖尿病の患者さんに栄養の話をして、何とか食習慣を改善し、健康を取り戻してほしいと思います。
<失敗したヘルプ>
患者さんが話を聞いてくれません。「仕事柄、仕方ありません。」「そんなこと言われたって。」もしくは、約束したけど、守られない・・・。
こんな「がっかり」が繰り返されると・・・
<有害な行為 それを隠す>
「だから言ったじゃないですか!」「何度言ったらわかるんですか!!」なんて怒ります。
その対応を自分でもよくないと思うので、上司や同僚に隠します。
<有害な行為が自分に戻ってくる。>
患者さんの足が遠のきます。逆切れされたり、悪いうわさが広がったりします。
<心配される>
自分が疲れ切ってしまい、周囲から心配されるようになります。
<心配する>
これは大変だ!困った!様々なことに神経質になり、心配するようになります。
<人を責める>
きちんと自己管理できない患者が増えている。これだけ病気になるようなものを売っている世の中が悪いと不平不満が増えます。
<自分を責める>
私の言い方が悪かった。自分がちゃんとしていないから、自分に能力が無いから・・・。
<病気になる。>
ストレス性の病気が出てきます。
「病は気から」と昔から言われます。否定されたことに同意し(いやなことを言われてその通りだと思ってしまうこと。)自分を否定することで人は元気をなくします。
「助ける」ということと「助けを受け入れる」ということが人間関係を円滑にしてくれます。
「嫌だな」と思うことをされたとき、一呼吸おいて観てみてください。
その後ろに「ヘルプ」があったりします。
たとえば
お部屋の中を外のほうきではいているお子さん。
家の中でされると、汚れます。遊んでいるようにママの目には映るかもしれません。
でも、「意図はママのお手伝いがしたい。」
「はたきでホコリを取ってくれるとうれしいんだ。」とか、「外をはいてくれるときれいになるよ。」こんなコミュニケーションがあったら、「助けた側」のお子さんも失敗することなく、「受け取った側」のママもお子さんを助けたことになりますよね。




