認知機能が衰えても、感動する心は生きている

以前お伝えしましたが、臨床美術士としての活動もしています。

簡単に言うと音楽療法の美術バージョン。

絵を描いたり造形作品を創ることで右脳を活性化させ、ひいては前頭葉の機能を高めることを目的としています。

臨床美術特有の手法で指導するので、絵がニカデ、絵なんて描いたことがないという人も、「自分の作品」を仕上げることができます。

塗り絵やちぎり絵のようにお膳立てされたものにのっかるのではなく、最初から最後まで自分で制作するので、「私にも描けた!」「私にも創れた!」という達成感や喜びが味わえ、ひとつひとつの作品が世界でたったひとつのオリジナルに。

また同じ課題に取り組んでも、二度と同じ作品にはならないのも魅力です。

ここ数年は高齢者福祉センターと介護職員初任者研修で指導していたので、参加者は元気な高齢者と元気な成年だけ。

ところが、今年はデイサービスからお呼びがかかり、初めて要介護高齢者を指導しています。

指導するたびに、健康な高齢者要介護高齢者の理解度の違いを痛感します。

また、要介護の方のほうが「できない」「もうだめ」などネガティブ発言が多いことにも気づきました。

ですから、自ずと発する言葉数が増え、ずっとしゃべりっぱなし。

正直、元気な高齢者を指導するより、かなり疲れます。

でも、たとえ認知機能が衰えていても、「できた!」という喜びの表現は、元気な高齢者と変わりません。

先日は、キャンドル作りをしたのですが、完成したキャンドル15個をテーブルに並べて部屋を暗くし、火を灯した途端、皆さんから歓声が。

うっとりと灯りを眺めている姿を見ながら「臨床美術士になってよかった」と、しみじみ。

人は、いくつになっても自己表現欲求を持っているんですよね。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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