利用者が困ったときもヘルパーの出番!

 14年間にわたって週一回生活援助のサービスに入っている1人暮らしの高齢女性がいます。定期的に訪問する私は格好の話し相手のようで、サービス時間中しゃべりっぱなし。まず一週間の報告から始まるのですが、それが長い! 20分に及ぶこともあるほど。お風呂掃除をしていても、入口に立ちはだかったまましゃべり続けます。もちろん帰るときも玄関で立ち話。そんなわけでサービス時間を大分超えてしまうことがしばしばです。でも、訪ねてくる人がほとんどいない1人暮らしの寂しさはよ~くわかりますから、できるだけおしゃべりに付き合うようにしています。

 そのお宅で私がしているサービスは、掃除機かけと拭き掃除、トイレ・お風呂の掃除ですが、それは利用者が必要としている最低限のことにすぎません。彼女がしばしば困っているのは家電関連の操作です。「○○のやり方がわからなくて困ってたの。あなたが来るのを待ってたのよ」というセリフはしょっちゅう。先日の訪問時には、開口一番「留守電の録音ができなくなった」と。留守電ボタンを押すと「メッセージがいっぱいになりました」という表示が出て、留守電機能が利かないというのです。自分でもマニュアルを読んだり、電気屋さんに電話で聞いたりして努力はしたものの解決できず、お手上げ状態だったよう。これまで録音したものを消去すればいいだけの話なので、私がマニュアルを読んで操作したところ、たちまち問題解決。地テジに切り替わったとき、チューナーとアナログテレビを接続したのは私ですし、デジタル置時計の時間設定をしたのも私。とにかく機械に関することは、すべて苦手なので、そんなときはいつも私の出番です。

 訪問介護計画書には判で押したように「快適な暮らしができるよう支援する」と記載されていますが、掃除や調理、買い物をしたりすることだけで快適な暮らしができるわけではありません。話し相手を求めているなら一緒におしゃべりを楽しんだり、利用者が困っているときに手を差し伸べたりすることで、最低限の快適生活が少しランクアップするのではないでしょうか。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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