おなかから大きな声を出そう!

 今、某大学のオープンカレッジに通っています。全5回という短期ですし、たいした勉強をしているわけではないのですが、これが毎回楽しくて。学んでいる内容は、杉村春子が生涯演じ続けた芝居『女の一生』の役を演じることによって、その文学世界への理解を深めるというもの。要は、受講生が『女の一生』の登場人物になってセリフを言うのですが、それが単なる読み合わせではないのです。時代背景や主人公が置かれている立場、夫や娘と主人公の心理的葛藤などを読み込んで、感情を込めてセリフを言わなければならないので、動きはないものの、ほとんど演じているのと同じ。

 先日は主人公と娘が真っ向から対峙するシーンを、受講生が代わる代わる演じました。舞台と同じように二人で座布団に座って向き合い、セリフをぶつけ合います。文学座のベテラン俳優である講師は「魂を振り絞ってセリフを言え」と。もう、私は自分の魂を爆発させましたよ。セリフを言っているうちに感情が高ぶってきて、最後には涙まで出そうになりました。そのシーンが終わったときは疲労困憊。バタッと座布団に倒れ込みました。そのとき思いました。感情を込めて大きな声でセリフを言うって、なんてエネルギーを消耗する行為なんだろうって。

 杉村春子は高齢になっても舞台に立ち続け『女の一生』の公演回数は、なんと947回。俳優という肉体労働を高齢になっても続ける。これは並大抵のことではありません。腹筋も使うし、背筋もピンと伸ばさないといけない。しかも、舞台に2~3時間も拘束される。俳優って、まさに体力勝負なんですね。健康維持のために体を動かすのは、運動嫌いにとっては苦痛ですが、おなかから声を出して本の朗読をする。カラオケで思いっきり声を出して歌う。これなら楽しくできそうですよね。お元気な高齢者なら蜷川幸雄率いるシルバー劇団に入団するのも一つの手かも。実は、将来、私、ねらってます(笑)。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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