
歯医者が苦手です。と言うと子どもじゃあるまいしと笑われそうですが、歯医者に行くというのは、私にとってすごくハードルが高い行為なんです。数年ほど前に自律神経失調症になり、その頃から何かにつけて不安を感じるようになった気がします。歯科治療の場合は、粘土みたいなヤツで歯型をとるときが不安のクライマックス!「固まるまで、そのままで」と言われ我慢しようと思うのですが、粘土みたいなヤツが喉に流れ込んで窒息しそうな不安に襲われます。同時に呼吸困難に陥り苦しくなります。不安と苦しさに耐えきれず、指で掻きだしてしまったことも。もうひとつの苦手は、治療中に口を開けたままでいること。これも、あまり時間が長いと苦しくなってしまいます。
そんな私が一大決心をして、ここ3カ月、ほぼ毎週一回、歯医者通いをしています。それは、歯科治療から逃げ続けていたら健康な体を維持できなくなると思ったから。歯科医に不安を話し理解してもらい、短時間診療でなんとか乗り切っています。
さて、高齢者と歯の話です。高齢者は誤嚥性肺炎で亡くなるケースが多いですが、その大きな原因はバイオフィルム(歯垢)であることが明らかになっています。高齢者は食べものを飲み込む力や、気道に何か入りそうになったときに咳をして外に出そうとする力が低下しています。そのため、バイオフィルムが混入した唾液が誤って気管に入ると、気道から肺へ入り込み、誤嚥性肺炎を起こしてしまいます。また、糖尿病になると歯周病になりやすく、その逆も判明しています。口の中のトラブルは、ときには生命をも脅かすこともあるので、たかが歯などと軽視するのは禁物なのです。
歯の健康は体に影響することはわかってる。でも歯医者には行きたくないというのが、今までの私でしたが、治療完了まであと一歩のところまで来ています。私と同じような不安を抱えている人って結構いるのでは? 健康な老後のためです。思い切って歯科医の門を叩きましょう!




