高齢者を詐欺から守るには その1

 高齢者をねらう詐欺が後を絶ちません。昨今、増えている被害は投資の勧誘です。プロの投資家からお金を集めて運用すると届け出た業者が、高齢者などを勧誘してトラブルになっています。相変わらず多いのは振り込め詐欺でしょう。ある調査によれば認知症と診断された高齢者の約1割が詐欺の被害にあった、あいそうになったと答えており、その割合は認知症でない人の7.6倍に上るそうです。
 
 どの詐欺も、人の弱みにつけこんでいるところが許せません。投資の詐欺にあった高齢者のほとんどは、欲に目がくらんだわけではないでしょう。先行きの不安からお金を増やしたいという切実な思いが裏目に出てしまったケースが多いのではないかと思います。振り込め詐欺の被害者にしても、お金に困っている家族を助けたい一心だったのではないでしょうか。

 以前、知人がマルチ商法にはまったことがあります。ある日突然ペットボトルを持って訪ねてきて「この水、おいしいから飲んでみて」と。最初のうちは好意と受け止めていましたが、その後も訪問が止まりません。怪しげな効能も話すようになったので近所の共通の友人たちに聞いてみると、みんなが「ウチにも来てる」と。そこで、ようやくマルチ商法と判明。しかも、別の知人も仲間だったのです。彼らは私たちの説得に耳を貸さなかったため、縁を切ることになってしまいました。

 彼らを許せなかったのは、「体にいいから」と、ガンを患っていた知人の夫をターゲットにして、妻をマルチ商法に引きずり込んだことです。まさに人の弱みにつけこむ汚いやり口だと思いませんか。もし1人暮らしの高齢者で、訪ねてくる身内も友人もいなかったり、健康に不安もあったりしたら、コロリとだまされてしまうかもしれません。次回は、高齢者を詐欺から守るために介護職は何ができるのかについてお伝えします。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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