いきいき老後のコツは『楽しみ力』

 同じ老後の生活を送っている高齢者でも、毎日の生活ぶりは十人十色ですよね。地域の活動に積極的に取り組み若い世代とも楽しく交流している知人もいれば、絵を描くことが趣味で「今度、100号の絵に挑戦するんだ」と目を輝かせて語る知人もいます。数年前にリタイアしたばかりの近所の友人は、もともと好きだった将棋を極めようと、毎日、近所の将棋サークルに顔を出し将棋会館にも通っています。

 私の母も、そんないきいき高齢者の1人。数種類のストレッチや室内運動を毎日欠かさず行い、週1回はプールへ。80代でバタフライもこなします。折り紙講座に通い、かなり複雑な折り紙に挑戦していますし、各種講演会にも積極的に参加、著名な方々の話に刺激を受けています。演劇公演もまめにチェックし、観劇も楽しんでいます。好奇心と行動力には、我が母ながら脱帽!

 そんないきいき高齢者がいる一方、抜け殻のような高齢者もいます。近所の高齢男性は芸能リポーターも顔負けの芸能通。話題と言えばワイドショーネタだけなのです。テレビ三昧の毎日なんでしょうねぇ。
 私の父はと言えば、抜け殻の一歩手前かも。社交的なので閉じこもっているわけではありませんが、家にいるときはテレビの前に陣取り、いつの間にかうとうと。唯一興味があるのは近所のデパートでよく催される物産展です。

 先日、一緒に行って試食しながら会場を2周。「おいしかったね」と言うと「たいしたことないな。どこも同じだ」とネガティブ発言。父は、いつもそうなのです。ちょっと贅沢な外食をしても「たいしてうまくないな」、旅行に連れて行っても「どうってことなかった」。「楽しかった」「おもしろかった」発言を一切しないのです。父のネガティブ発言でその場の空気はどんより。楽しもうという気がない人は周囲の人の気持ちまで暗くさせます。

 周囲の高齢者、中でも父と母の生活ぶりの違いを見ていると、老後をいきいきと生きるコツは、自ら楽しもうとする力『楽しみ力』ではないかと、つくづく思います。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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