介護職にとって大切な観察と気付き

 先日の出来事です。
 3日前から右側の喉の痛みが強くて、つばを飲み込むのもつらい。ゴックンするたびに痛みが走るので、水分を摂るのもそ~っと。まして食べ物を飲み込むのは一苦労で、ゆっくり少量ずつお上品に食べてます。鏡で口の中を見てみると、舌の右奥が赤く腫れているのですが、その炎症が喉まで広がっているのだと思います。舌を動かすと喉が痛むので、しゃべるときも呂律がまわらず気が抜けたみたいな話し方に。仕事柄、これが一番困ります。
 痛みが出たのとほとんど同じタイミングで、デング熱に感染した患者の報道があったので、もしや私もデング熱?と疑ったりしてみましたが、発熱はまったくないので、これは違う。かといって鼻水や咳、体のだるさといった症状もないので、たぶん風邪でもない。いったい何が原因だろうと考えていて、はたと気づいたのが、ここ一週間の歯科治療のことです。虫歯になっていた右下の親知らずの抜歯をして、3日後には右の奥歯にかぶせていた金属の冠を治療のために外したのですが、きっとどちらかが原因に違いありません。
 あまりに痛いので歯科医に電話してみたところ、冠を外したため奥歯がギザギザ状態になり、それが舌に当たって傷つけ炎症を起こしたのではないかとのこと。それを聞いて納得。原因がわかって安心はしたものの治療に行けるのは月曜日。三日間がまんしなくちゃ。
 こういう体験をすると、介護職の観察力と気付きの重要性を改めて痛感します。介護職は一般的に医療的知識が乏しいので、利用者さんが体の不調を訴えても、どう対処するのが適切かという判断がなかなかできませんし、訴えがなければ病気を見過ごしてしまうこともないとはいえません。そうはいっても乏しい医療知識で自己判断を下すのも危険です。大切なのは利用者を常に観察することと、いつもと様子が違っていたり、不調の訴えがあったときに、原因を探るために利用者に対して質問を投げかけることではないでしょうか。そして、得た情報を訪問看護師など医療従事者に速やかに伝えることだ思います。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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