正しい水分摂取で熱中症予防。 ビールは水代わりにはなりません!

 毎日暑い日が続きますね。
 この季節になると、高齢者が熱中症で亡くなったというニュースを毎年耳にします。熱中症予防には、積極的な水分補給が何よりも大切ですが、高齢者はあまり水分を摂らない傾向がありますよね。特に排泄介助が必要な高齢者は、家族の手を煩わせたくないという気持ちから、水分摂取を抑制することがあるので注意が必要です。

 1日に必要な最低水分摂取量は「体重×1㎏あたりの必要水分量(成人は50mℓ)」で算出できます。
 例えば体重が60㎏の人なら3ℓ必要ということに。ただし、食事から平均1.5ℓは摂取していると言われているので、水分として摂る必要があるのは残りの1.5程度です。これはあくまで最低必要水分量ですから、スポーツをしたときや気温や健康状態によって加減しましょう。

 スポーツをして汗を大量にかいたという場合は電解質を含むスポーツ飲料がお勧めですが、基本的には水で十分です。
 ミネラルウォーターを飲んでいる家庭も多いと思いますが、ミネラル分が多い硬水には要注意。カルシウムの摂りすぎで高カルシウム血症を起こす危険性があります。また余分なミネラルは腎臓に負担をかけるので腎臓病の方も気をつけましょう。
 お茶で水分補給をする場合は、胃に負担をかけないよう麦茶などのノンカフェインを選んでください。また、水分量の多いきゅうりやトマトなどの夏野菜を多く摂るのもひとつの方法です。スイカやメロンなどの果物は果糖が多くカリウムも豊富なため、糖尿病の方や腎臓機能が低下している方は摂りすぎに注意しましょう。

 夏はビールがおいしい季節ですが、ビールを飲んでも水分補給にはなりませんよ。アルコールは細胞の組織内脱水を引き起こしやすく、肝臓への負担も大きくなります。ビールには熱中症の予防効果はないということを、ビール好きの方はくれぐれもお忘れなきよう。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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