室内には危険がいっぱい! 家庭内事故から高齢者を守る

 高齢になると筋力が衰えたり反射神経が鈍くなり、とっさの反応や対応がうまくできなくなるため転びやすくなります。
 特に足首の関節の稼働域が十分ではなくなるため、つまずきやすくなり大きな事故につながることも。転倒して大腿骨骨折を起こし、入院中に認知症が発症してしまったり、歩けない状態が続いて寝たきりになってしまうというケースもありますから、高齢者の転倒は要注意です。

 私たちは家の中は外より安全と思いがちですが、実は室内での転倒・転落事故は少なくありません。特に高齢者にとっては危険がいっぱい!
 例えば、畳みのヘリやカーペットの端などちょっとした段差につまずいたり、携帯電話の充電コードやしまい忘れたレジ袋、広げたままの新聞などに足をとられてしまうこともあります。転倒しやすい場所のひとつが浴室。床や湯船の中で足がすべって頭を強く打ったり溺れたりするケースもあります。

 転落事故で多いのは階段を降りるときです。
 段がないと思って足を出したら、あと一段残っていたため踏み外して捻挫をしたり、腰を強く打ちつけてしまう事故が目立ちます。また、高齢者は不眠症の薬を常用していたり、夜中に2~3回はトイレに起きる人が多いですが、不眠症の薬の作用でふらつきやすく、転倒しやすい傾向があります。

 高齢者の家庭内事故を防ぐには、高齢者の目線になって危険な場所を丁寧にチェックすることが大切です。

 カーペット類は端を両面テープで固定する。床に物を置かない。たこ足配線はしない。階段には滑り止めテープを貼る。夜間に足元を照らすライトをつける。頻尿傾向がある場合は、夜間だけポータブルトイレを使う。湯船の中にすべり止めマットを敷くなどの工夫を。

 転倒経験のある高齢者は、自ら動きを制限してしまいがちですが、これでは体力や筋力は衰えていく一方。安心して動ける室内環境の整備を心がけましょう。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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