介護と医療の連携が推進されても、 ヘルパー本来の役割は変わらない

地域包括ケアシステムは介護医療の連携を推進しています。注目したいのは「24時間巡回型訪問介護・随時対応」と「介護職による医療ケアの実施」です。

先日、介護関連の施設を運営している専門家の方とお話をする機会があったのですが、訪問介護に携わっているヘルパーは、この2つのサービスを近視眼的にとらえてはいけないとおっしゃっていました。

ヘルパーの役割とは利用者の生活支援です。生活全般を観察することによって得る「気づき」こそが、サービスの質の向上につながります。24時間どんな生活をしているかわからないから24時間巡回すればいいというのは本末転倒。
例えば、夜間に大量に排尿するから深夜や早朝の短時間定期訪問でおむつ交換しようというのではなく、それ以前に、日中の訪問時にできるだけ座らせるようにして残尿がないように出しきることのほうが大事ではないか。随時対応にしても、例えば利用者が夜中に不安になって電話をしなくてもすむように、日中、利用者の話を傾聴し心の安定を図るほうが大切ではないか。
最もだと思いました。サービス頻度の高さ=サービスの質の高さではないのですから。

介護職による医療ケアも同じで、たんの吸引や経管栄養ができるヘルパーのほうが能力が高いわけではありません。たんの吸引以前に、利用者がそういう事態にならないように肺炎を予防することがヘルパーとしての大切な役割であり、そういう視点をもっているヘルパーは有能でしょう。医療ケアは、利用者と事業所の契約ではなくヘルパー個人との契約になることにも疑問が。重い荷物をヘルパー1人に背負わせていいのでしょうか。

どんなサービス体制になっても、ヘルパーが果たすべき役割は変わりません。医療と連携しつつも、本来の役割からブレないことが大切だと思います。

M・F
介護相談員。 介護分野での執筆活動にも注力しています。 臨床美術という分野で、ご高齢者の心と体にアプローチしています。 みなさんの心に少しでもよりそい、お力になれればと思います。
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