先日、サービス付き高齢者住宅で暮らしている両親を二泊三日で訪ねました。両親は自立した生活をしていますが、性格的に問題なのが父。母のストレスの元凶になっているのですが、父はまったく自覚がないので言いたい放題、やりたい放題。
自分の思い通りにならないと母に当たり散らす。忠告しても素直に聞き入れず必ず屁理屈を言う。空気がまったく読めないので余計なことを言って母を傷つける。
考えてから行動しないので、とんでもないことをしでかす。なぜか必ず目を閉じて黙々と食べるので、食事の時間がちっとも楽しくない。人の話には一切興味がなく、自分の話を延々と続けるから会話が成立しない。
自分本位の「おぼっちゃま」が80代になった困った人なのです。
私が滞在中にも、こんなことがありました。
「風呂が全然温まらない」と言うので、追いだきボタンを押すように繰り返し言ったのですが、あまりに理解力がないので「風呂のボタンはどこを押しても問題がないから、いろいろ押して試してみて」と言ってホテルに帰りました。
ところが翌朝、両親を訪ねると、母が開口一番「お前が無責任なことを言うから、昨夜は大変だった」と。入浴していた父が「水しか出ない!寒くてたまらん!」と怒鳴っているので見に行くとスイッチオフになっていたとか。すべてのボタンをやみくもに押してしまったのでした。
入居した当初、各部屋に設置してある非常ボタンを、何も考えずに押してしまったこともある父。ボタンを見ると押さずにはいられないようです(笑)。
周囲を見渡しても、夫が妻にストレスを与えているケースは多いように思います。
ストレスは病気のもと。妻が先に逝ってしまったらどうします? 偕老同穴を望むなら、妻にもっと寄り添わないと。
最後に父の名誉のために言っておきますが、父は社交性だけは抜群。他の入居者だけでなく商店街にも顔見知りを次々と作っています。新しい環境への順応性は優れているんですけどねぇ。