
「デイサービスなんかには行きたくない!」「ヘルパーなんて必要ない!」などと、介護サービスを受けることを拒否されてご家族が困るというケースがよくあります。特に介護と仕事を両立しなくてはいけない人にとっては大きな問題となって立ちはだかります。
そんな時にどうしたらいいのか。ヒントになる話を、看護師でありケアマネジャーである友人から聞きました。
1つは、ご本人も認知症でありながら「あんなボケ老人ばかりいるところに行きたくない!」とデイサービスに行くことを徹底的に拒否されていたケース。
現役時代には中堅企業の役員を務めていて、プライドもとても高く、なだめすかしてもお願いしても首を縦に振らなかったのですが、その友人が「あのデイサービスは最近お客様が少なくなって、顧問としてアドバイスをしてほしいのです。」と仕事を依頼するように話したところ、「そこまで言うなら仕方ない。」と言って意気揚揚とデイサービスに行きはじめたとのこと。デイサービスのスタッフもその話に合わせ、相談事をするようにうまくアクティビティーに参加してもらっているそうです。
もう1つは女性で、やはり自分が行くところではないと拒否されていたケースですが、その方には悩み事を聞いてくださる方を募集していると言って、やはり仕事としてデイサービスに通っていただいているとのことでした。
どちらの話にも共通していることは、「自分が必要とされる場所」であれば喜んで行くということ。何歳になっても人の役に立てるというのは、人間の誇りを支えるとても重要なポイントなのかもしれませんね。




