
ロコモティブ・シンドローム(運動器症候群)の原因疾患である「変形性膝関節症」。加齢や長年の膝の使用による骨の劣化によるもので、膝関節の骨や軟骨がすり減ったりもろく変形したりします。
骨や軟骨の老化は、骨や軟骨に栄養を送っている目に見えない細い血管がつまっていくことが原因で、生活習慣病と同じです。高脂血症(高コレステロール血症)、糖尿病の方は変形膝関節症にもなりやすいとも言えます。
末期症状になるとわずかな動きでも強い痛みが起こり、外出もできず家に閉じこもりがちになってしまいます。ぜひ予防に努めましょう。
●変形膝関節症を防ぐ食事
膝に負担をかける肥満は大敵ですので、高カロリーの食事は避け、生活習慣病予防同様バランスの良い食事を心がけます。
また、関節の成分を保持したり手足をスムーズに動かす腱の材料のもなる「コンドロイチン」や、コンドロイチンの材料になり関節の痛みにもよいとされる「グルコサミン」を含む食べ物を意識して摂取しましょう。
<コンドロイチンを多く含む食品>
納豆、ヤマイモ、サトイモ、オクラ、ナメコなどネバネバした食べ物
フカヒレ、スッポン、ウナギなど
<グルコサミンを多く含む食べ物>
カニやエビなどの甲殻類の殻、豚や牛、鶏などの軟骨、鶏皮、干しエビ、ヤマイモ、オクラ、フカヒレ、ウナギなど
●変形膝関節症を防ぐ運動
運動する際は関節への負担が偏らないよう、太ももや膝周辺の筋肉をまんべんなく鍛えるのが理想的です。肥満や血管老化を防ぐとともに、関節に栄養を送るポンプ役である筋肉を鍛える意味もあります。
<ストレッチ>
関節周辺の筋肉や靭帯を伸ばして柔軟性をアップさせます。関節の動く範囲(可動域)を広げたり、代謝を良くする効果があります。
<軽めのウォーキングや水中運動>
膝への負担が少ない有酸素運動を行い、筋力および体力の向上、肥満の解消などを図ります。




