
前回はハード部分のメンテナンスについてお話ししました。
今回はソフト部分について、サービスを提供する「人」の維持・管理費用、すなわち人件費に関する話です。
有料老人ホームの場合、3人の要介護者に対して1人以上の介護・看護スタッフ(直接処遇職員)を雇用・配置しなくてはならないという法律があり、これを3:1と表記します。
これに対して2.5:1以上の人員配置を取った場合「上乗せ介護費」として料金を徴収してもよいことになっています。
ホームによってこの人員配置は異なり、最低基準の3:1から1.25:1までさまざまです。
手厚い体制をとって多くの人を雇っていれば、人件費は高いものになりますし、看護職員の配置(日勤のみか24時間体制か)も人件費に影響します。
人員配置・看護師配置はパンフレットをみればわかりますが、見えない部分として人件費に反映されるものには、スタッフの正社員比率、一人一人の給与額などがあります。
また、スタッフの仕事内容を確認することも重要です。
介護・看護スタッフが「介護」「看護」することは当然ですが、「清掃」や「洗濯」という生活支援の部分を介護スタッフが担っているホームと専任スタッフを雇用しているホームがあります。
専任スタッフがいれば人件費がかさみますが、それぞれのスタッフは専門の業務に集中できますので、サービス内容は質の高いものになります。
払う金額が何に使われているか、それがサービスにどう反映されているかという視点も「ホームの質」を見極める重要なポイントです。




